Friday, June 8, 2012

第96回 看護師国家試験 過去問題(午後)


問題 1

 レム睡眠で正しいのはどれか。

1. 脳波上徐波を示す。

②. 骨格筋は弛緩する。

3. 心拍数は安定する。

4. 高齢になると増加する。


問題 2

 鉄の摂取不足によって起こるのはどれか。

①. 酸素運搬量が減少する。

2. 赤血球の寿命が短縮する。

3. 核酸の合成酵素が不足する。

4. 白血球の分化が抑制される。

問題 3

 細胞性免疫の低下で起こりやすいのはどれか。

1. 細胞性赤痢

2. 多発性硬化症

③. 食道カンジダ症

4. 急性糸球体腎炎

問題 4

 大動脈系と比較した肺動脈系の特徴はどれか。

1. 血圧が高い。

2. 血管壁が厚い。

3. 血中酸素分圧が高い。

④. 塞栓症が起こりやすい。

問題 5

 リンパ系で正しいのはどれか。

①. 過剰な組織液を回収する。

2. リンパに脂肪成分は含まれない。

3. 胸管のリンパは動脈系へ直接流入する。

4. 健常成人のリンパ流量は7~10ℓ/日である。

問題 6

 脳神経とその障害による症状との組合わせで正しいのはどれか。

1. 視神経 ――――――― 複視

②. 舌下神経 ―――――― 舌の偏位

3. 動眼神経 ―――――― 眼球の外転不能

4. 三叉神経 ―――――― 額のしわ寄せ不能

問題 7

 心筋梗塞で左上腕内側と左肩とに痛みを感じた。
この痛みはどれか。

1. 表在痛

2. 深部痛

3. 内臓痛

④. 関連痛

問題 8

 体の変化とそれによって増加するホルモンとの組合わせで正しいのはどれか。

1. 血糖値の上昇 ―――――――――――――――― グルカゴン

2. 血清カリウム値の低下 ―――――――――――― アルドステロン

3. 血清コレステロール値の上昇 ――――――――― 甲状腺ホルモン

④. 血清カルシウム値の低下 ――――――――――― 副甲状腺ホルモン

問題 9

 骨で正しいのはどれか。

1. 骨芽細胞は骨の吸収を行う。

2. カルシトニンは骨破壊を促す。

3. 長管骨の成長は骨膜で行われる。

④. 血清カルシウム値の調節に関わる。

問題 10

 上腕を外転させる筋肉はどれか。

1. 大胸筋

②. 三角筋

3. 上腕二頭筋

4. 上腕三頭筋

問題 11

 成人の呼吸運動で正しいのはどれか。

1. 胸腔内圧は呼気時に陽圧となる。

②. 呼吸筋は主に吸気に用いられる。

3. 腹式呼吸は胸式呼吸より呼吸容積が大きい。

4. 動脈血二酸化炭素分圧の低下は呼吸運動を促進する。

問題 12

 胃粘膜からの分泌物とその機能との組合せで正しいのはどれか。

1. 粘液 ――――――――― 蛋白質の消化

2. 内因子 ―――――――― 胃粘膜の保護

3. ガストリン ―――――― 胃液の分泌抑制

④. 塩酸 ――――――――― ペプシノゲンの活性化

問題 13

 脱水で低下するのはどれか。

①. 中心静脈圧

2. レニン分泌量

3. 血清総蛋白量

4. ヘモグロビン濃度

問題 14

 男性生殖器で正しいのはどれか。

①. 精子は精細管で作られる。

2. 精索は血管と神経からなる。

3. 陰茎には軟骨様組織がある。

4. 前立腺はホルモンを分泌する。

問題 15

 強い心窩部痛を起こすのはどれか。

1. 食道静脈瘤

2. 萎縮性胃炎

③. 急性膵炎

4. 劇症肝炎

問題 16

 ワルファリンとビタミンKとの関係はどれか。

1. 相加作用

2. 相乗作用

③. 拮抗作用

4. 有害作用

問題 17

 循環障害とそれに関わる疾患との組合せで正しいのはどれか。

①. 塞栓症 ―――――――― 潜水病(減圧症)

2. 充血 ――――――――― 静脈炎

3. 虚血 ――――――――― 紫斑病

4. うっ血 ―――――――― 動脈硬化症

問題 18

 高齢者で発症頻度が増加するのはどれか。

1. 急性虫垂炎

2. クローン病

3. 十二指腸潰瘍

④. 逆流性食道炎

問題 19

 65歳の男性。数日前から軽い頭痛があり来院した。若い頃から飲酒の習慣がある。1か月前に酔って転倒し頭を打ったと言う。高血圧の既往はない。
最も考えられる疾患はどれか。

1. 脳出血

2. くも膜下出血

3. 急性硬膜外血腫

④. 慢性硬膜下血腫

問題 20

 伝音性難聴を起こすのはどれか。

1. 老化

②. 鼓膜穿孔

3. 騒音下での作業

4. ストレプトマイシンの使用

問題 21

 肺気腫患者の肺機能検査で増加するのはどれか。

1. 1秒率

②. 残気量

3. %肺活量

4. 肺拡散能

問題 22

 肝細胞癌で正しいのはどれか。

1. 早期から黄疸が出現する。

②. 肝硬変を併発していることが多い。

3. 特異性の高い腫瘍マーカーはCEAである。

4. 我が国ではB型肝炎ウイルスに起因するものが最も多い。

問題 23

 尿潜血反応が陽性の時、尿中に存在するのはどれか。

1. ビリルビン

2. アルブミン

③. ヘモグロビン

4. ウロビリノーゲン

問題 24

 慢性甲状腺炎(橋本病)で正しいのはどれか。

1. 壮年期男性に多い。

2. 甲状腺は萎縮する。

③. 自己免疫疾患である。

4. 甲状腺機能が慢性的に亢進する。

問題 25

 代謝性アルカローシスになるのはどれか。

①. 嘔吐

2. 下痢

3. 腎不全

4. 飢餓

問題 26

 関節リウマチで正しいのはどれか。

①. 関節滑膜から病変が始まる。

2. 片側から出現し反対側に及ぶ。

3. 膝関節で起こるとO脚になる。

4. 運動すると関節のこわばりが出現する。

問題 27

 アレルギー性接触皮膚炎で正しいのはどれか。

1. 水疱はできない。

2. 金属によるものは冬に症状が強い。

3. スクラッチテストで原因を検索する。

④. 原因物質に接触した部位に限局して起こる。

問題 28

 28歳の女性。無月経で受診した。妊娠反応は陰性で、血中プロラクチン値の顕著な上昇が認められた。薬物は使用していない。
最も考えられる原因はどれか。

1. 摂食障害

②. 下垂体腫瘍

3. 過剰な運動習慣

4. 頻回の子宮内膜掻爬

問題 29

 ソーシャルサポートネットワークで正しいのはどれか。

1. 個人の対人関係調整力

2. 障害者の社会復帰訓練

3. 社会福祉職の専門業務

④. 社会的なつながりによる援助

問題 30

 ノーマライゼーションの考え方に含まれないのはどれか。

1. 社会的自立の促進

2. 安全な暮らしの確保

③. 障害者の施設への入所

4. バリアフリー化の促進

問題 31

 Aさん、70歳の女性。72歳の夫と2人暮らしである。脳梗塞の既往と神経痛のため上肢の動きに制限がある。伝い歩きが可能である。数日微熱が続き、肺炎と診断されたため入院したが抗菌薬の治療で軽快し退院した。食事は夫の介助で摂取し、時々むせがみられる。排泄も夫の介助でトイレで行っている。

訪問看護師の初回訪問時のアセスメントで最も優先されるのはどれか。

1. 顔色

2. 見当識

③. 呼吸音

4. 排便回数

問題 32

 Aさん、70歳の女性。72歳の夫と2人暮らしである。脳梗塞の既往と神経痛のため上肢の動きに制限がある。伝い歩きが可能である。数日微熱が続き、肺炎と診断されたため入院したが抗菌薬の治療で軽快し退院した。食事は夫の介助で摂取し、時々むせがみられる。排泄も夫の介助でトイレで行っている。

夫はAさんの好きな食品を遠くまで行って買い求め、食事ごとに用意している。食事時はAさんが「起き上がるのが面倒くさい」と言うため、仰臥位のまま介助している。
夫への食事介助の指導で最も適切なのはどれか。

1. Aさんの好む姿勢にする。

②. 食事時は、Aさんを坐位にする。

3. 嚥下する時は下顎を挙上させる。

4. 介助時はAさんの顔を横に向ける。

問題 33

 Aさん、70歳の女性。72歳の夫と2人暮らしである。脳梗塞の既往と神経痛のため上肢の動きに制限がある。伝い歩きが可能である。数日微熱が続き、肺炎と診断されたため入院したが抗菌薬の治療で軽快し退院した。食事は夫の介助で摂取し、時々むせがみられる。排泄も夫の介助でトイレで行っている。

夫は「妻には世話になったし恩返しのつもりです」と、家事と介護の手を休めない。近県に住む娘の手伝いや訪問看護師のヘルパー導入の提案をかたくなに断り続けている。話をしていても居眠りをすることがある。
夫に最も気づきを促す必要があるのはどれか。

1. 社会的孤立

2. 介護量の不足

3. 家族内の不和

④. 夫自身の疲労

問題 34

 Aさん、55歳の女性。身長155㎝、体重40㎏。57歳の夫(会社員)と75歳の実母との3人暮らし。3年前に筋萎縮性側索硬化症と診断された。半年前より言語が不明瞭である。嚥下が徐々に困難になり半固形物を摂取、体重も減少している。寝返りはできない。尿意はあり、排泄は床上で便器を用いて行っている。日中の介護は実母は夜間は夫が行っている。

Aさんは「最近話すのに時間がかかるようになり、実母は私の話を言うことをあまり聞いてくれない。私も話していると息が苦しくなる」と訪問看護師にとぎれとぎれに訴えた。
Aさんと実母とのコミュニケーションを促すために最も適切なのはどれか。

1. 実母の手話の習得

2. 実母の補聴器の使用

3. Aさんの拡声器の使用

④. 単語カードの補助的活用

問題 35

 Aさん、55歳の女性。身長155㎝、体重40㎏。57歳の夫(会社員)と75歳の実母との3人暮らし。3年前に筋萎縮性側索硬化症と診断された。半年前より言語が不明瞭である。嚥下が徐々に困難になり半固形物を摂取、体重も減少している。寝返りはできない。尿意はあり、排泄は床上で便器を用いて行っている。日中の介護は実母、夜間は夫が行っている。

3か月後、Aさんは呼吸が苦しいと訴えるようになった。以前に医師から人工呼吸器使用についての説明を受けており、Aさんはその使用を希望している。
Aさんの人工呼吸器適応が検討される理由はどれか。

①. 肺換気量の低下

2. 経口摂取量の低下

3. 意識レベルの低下

4. 日常生活動作(ADL)の低下

問題 36

 Aさん、55歳の女性。身長155㎝、体重40㎏。57歳の夫(会社員)と75歳の実母との3人暮らし。3年前に筋萎縮性側索硬化症と診断された。半年前より言語が不明瞭である。嚥下が徐々に困難になり半固形物を摂取、体重も減少している。寝返りはできない。尿意はあり、排泄は床上で便器を用いて行っている。日中の介護は実母、夜間は夫が行っている。

実母は「年寄りに世話されるAも大変だろうけど、介護している私も大変。以前のように、友人とおしゃべりできるとうれしいけど」と独り言のように話す。
実母が必要としている社会資源はどれか。

1. 介護機器

②. 介護ヘルパー

3. 配食サービス

4. 緊急通報ブザー

問題 37

 Aさん、46歳の男性。脳腫瘍で放射線治療を受け退院した。医師から本人と妻に余命半年であることが告げられた。Aさんは自宅で静かに最期を迎えたいと希望している。軽度の右片麻痺があり、トイレ歩行時は妻が介助している。日中はソファーに腰掛けて過ごすことが多い。訪問診療と訪問看護を利用している。

Aさんは最近「庭の植木を見ていると気持ちが落ち着く。無理してでも少し庭に出てみたいな」と繰り返し話す。妻は「転ぶと大変だから、なるべく家の中にいましょう」と、Aさんと訪問看護師に話す。
訪問看護師の対応で最も適切なのはどれか。

1. 「庭に出るには主治医の許可が必要です」

②. 「庭に出る時は訪問看護師が付き添います」

3. 「転倒予防教室で訓練した後に考えましょう」

4. 「体力を消耗しますから外に出ないほうがいいですね」

問題 38

 Aさん、46歳の男性。脳腫瘍で放射線治療を受け退院した。医師から本人と妻に余命半年であることが告げられた。Aさんは自宅で静かに最期を迎えたいと希望している。軽度の右片麻痺があり、トイレ歩行時は妻が介助している。日中はソファーに腰掛けて過ごすことが多い。訪問診療と訪問看護を利用している。

Aさんは日中頃眠していることが多くなってきた。妻は「最期はどうなるのかしら。苦しむのでしょうか。今のうちにもう一度入院した方がいいんじゃないかしら」と訪問看護師に相談した。
対応で最も適切なのはどれか。

1. Aさんに入院を勧める。

2. 親類と話し合うことを勧める。

3. 医師に最終決定してもらうことを提案する。

④. Aさんの予測される状態と対処方法を説明する。

問題 39

 Aさん、46歳の男性。脳腫瘍で放射線治療を受け退院した。医師から本人と妻に余命半年であることが告げられた。Aさんは自宅で静かに最期を迎えたいと希望している。軽度の右片麻痺があり、トイレ歩行時は妻が介助している。日中はソファーに腰掛けて過ごすことが多い。訪問診療と訪問看護を利用している。

Aさんの意識が低下し下顎呼吸が始まった。医師から死が近いことを知らされた妻は、訪問看護師に「夫はこのまま死んでしまうのですね。私はもっと何かできたのではないかしら」と訴え涙を流している。
妻にかける言葉で適切なのはどれか。

1. 「泣いたらAさんが心配しますよ」

2. 「今のうちにAさんに謝りましょう」

3. 「そんなことは考えないほうがいいですよ」

④. 「そういう気持ちになるのもよくわかります」

問題 40

 40歳の男性。会社員。3年前の定期健康診査で徐脈を指摘されていた。3か月前から時折、めまいを感じることがあったが放置していた。本日、会社から帰宅途中に意識消失発作があり、アダムス・ストークス症候群の疑いで入院した。脈拍数32/分、血圧120/80mmHg。意識は清明。めまいを訴えている。

診断のために行われる検査で適切なのはどれか。

①. 12誘導心電図検査

2. 磁気共鳴画像検査

3. 心臓カテーテル検査

4. 胸部エックス線撮影

問題 41

 40歳の男性。会社員。3年前の定期健康診査で徐脈を指摘されていた。3か月前から時折、めまいを感じることがあったが放置していた。本日、会社から帰宅途中に意識消失発作があり、アダムス・ストークス症候群の疑いで入院した。脈拍数32/分、血圧120/80mmHg。意識は清明。めまいを訴えている。

入院時、イソプロテレノール(β刺激薬)が投与された。
患者に説明する内容で最も適切なのはどれか。

1. 「熱が上がることがあります」

②. 「ドキドキするようなら教えてください」

3. 「排尿しづらくなったら教えてください」

4. 「物が二重に見えるので気をつけてください」

問題 42

 40歳の男性。会社員。3年前の定期健康診査で徐脈を指摘されていた。3か月前から時折、めまいを感じることがあったが放置していた。本日、会社から帰宅途中に意識消失発作があり、アダムス・ストークス症候群の疑いで入院した。脈拍数32/分、血圧120/80mmHg。意識は清明。めまいを訴えている。

その後、ペースメーカー植え込み術が行われた。退院後は職場復帰を希望している。
生活指導で適切なのはどれか。

1. 「車の運転は控えましょう」

②. 「毎日脈拍を測定しましょう」

3. 「電池交換の必要はありません」

4. 「入浴時は植え込み部位がつからないようにしてください」

問題 43

 58歳の男性。2年前に2型糖尿病と診断されたが、週末にスポーツジムに通う以外は生活習慣を変えていなかった。数日前より歯肉の腫れのため疼痛があった。飲酒した翌朝、妻が声をかけても反応しないため、救急車で搬送された。体温37.8℃。呼吸数20/分、
脈拍数88/分。血圧138/84mmHg。対光反射(+)、瞳孔不同(-)、意識レベルはⅢ-100。
白血球10,000/μℓ。血糖986mg/㎗、アンモニア56μg/㎗。CRP13.2mg/㎗。
動脈血pH7.38。血漿浸透圧378mOsm/ℓ。尿ケトン体(±)。

最も考えられるのはどれか。

1. 肝性昏睡

2. 敗血症性ショック

3. ケトアシドーシス

④. 高浸透圧性非ケトン性昏睡

問題 44

 58歳の男性。2年前に2型糖尿病と診断されたが、週末にスポーツジムに通う以外は生活習慣病をえていなかった。数日前より歯肉の腫れのため疼痛があった。飲酒した翌朝、妻が声をかけても反応しないため、救急車で搬送された。体温37.8℃。呼吸数20/分、
脈拍数88/分。血圧138/84mmHg。対光反射(+)、瞳孔不同(-)、意識レベルはⅢ-100。
白血球10,000/μℓ。血糖986mg/㎗、アンモニア56μg/㎗。CRP13.2mg/㎗。
動脈血pH7.38。血漿浸透圧378mOsm/ℓ。尿ケトン体(±)。

ICUに入室4日後に意識が回復し、歩行も可能となり、一般病室に移った。1日1回(朝食前)使用のインスリン療法が導入され、退院に向けてインスリン自己皮下注射、自己血糖測定、食事療法および運動療法(30分歩行)が指示された。
運動療法の指導で適切なのはどれか。

①. 「歩行運動は食後に行うのが効果的です」

2. 「脈拍数が150/分を超えるように運動してください」

3. 「朝の血糖値が300mg/㎗以上の時は運動量を増やしましょう」

4. 「毎日行えない場合は週末にスポーツジムでまとめて行ってください」

問題 45

 58歳の男性。2年前に2型糖尿病と診断されたが、週末にスポーツジムに通う以外は生活習慣を変えていなかった。数日前より歯肉の腫れのため疼痛があった。飲酒した翌朝、妻が声をかけても反応しないため、救急車で搬送された。体温37.8℃。呼吸数20/分、
脈拍数88/分。血圧138/84mmHg。対光反射(+)、瞳孔不同(-)、意識レベルはⅢ-100。
白血球10,000/μℓ。血糖986mg/㎗、アンモニア56μg/㎗。CRP13.2mg/㎗。
動脈血pH7.38。血漿浸透圧378mOsm/ℓ。尿ケトン体(±)。

退院後の外来受診時に「この頃風邪をひきやすい。風邪の時にはどうしたらよいのでしょうか」と看護師に相談があった。
対応で適切なのはどれか。

1. 「体重が減らなければ心配ないです」

2. 「インスリン注射を中止してください」

3. 「カロリーの高いものを積極的に食べましょう」

④. 「自己血糖測定の回数を増やして低血糖に注意してください」

問題 46

 23歳の女性。38.0℃の熱が1週間続いたため来院した。検査の結果、急性骨髄性白血病と診断され、化学療法後に骨髄移植を受けることになった。提供者は3歳上の姉であるが、家庭の事情で幼い頃より別々に育てられほとんど交流がない。患者は、他人同然に育った姉に骨髄を提供してもらうことを申し訳ないと気にしている。

対応で適切なのはどれか。

1. 姉が面会に来ても会わないほうがよいと言う。

2. 他の提供者が見つかるまで待つ方法を提案する。

③. 自分の思いを姉に素直に話してみてはどうかと提案する。

4. 提供者が姉であったのは偶然で気を遣う必要はないと説明する。

問題 47

 23歳の女性。38.0℃の熱が1週間続いたため来院した。検査の結果、急性骨髄性白血病と診断され、化学療法後に骨髄移植を受けることになった。提供者は3歳上の姉であるが、家庭の事情で幼い頃より別々に育てられほとんど交流がない。患者は、他人同然に育った姉に骨髄を提供してもらうことを申し訳ないと気にしている。

骨髄移植後18日、無菌室に在室している。中心静脈栄養法(IVH)施行中で、顆粒球100/μℓである。「食べると吐くので何も食べたくない」と横になっていることが多い。
対応で適切なのはどれか。

1. 水分を制限する。

2. 経管栄養法とする。

3. ソフトクリームを勧める。

④. 無理して食べなくてよいと話す。

問題 48

 23歳の女性。38.0℃の熱が1週間続いたため来院した。検査の結果、急性骨髄性白血病と診断され、化学療法後に骨髄移植を受けることになった。提供者は3歳上の姉であるが、家庭の事情で幼い頃より別々に育てられほとんど交流がない。患者は、他人同然に育った姉に骨髄を提供してもらうことを申し訳ないと気にしている。

その後、退院が可能となった。慢性GVHD(移植片対宿主病)による皮膚障害のために免疫抑制薬の内服を継続している。
退院時の指導として適切なのはどれか。

1. 「皮膚を潤すには温泉浴が適しています」

②. 「直射日光を浴びないように気をつけてください」

3. 「古い皮膚はボディブラシでこすり落としましょう」

4. 「皮膚症状がなくなれば免疫抑制薬は中止してください」

問題 49

 48歳の男性。職場での会議中にこれまで経験したことのない頭痛におそわれ、頭を抱えるように椅子に座り込んだ。さらに、猛烈な吐き気により嘔吐した。
病院に到着後、CT検査が行われた。

来院時の症状・徴候として出現する可能性があるのはどれか。

1. 耳出血

②. 項部硬直

3. 眼底出血

4. 髄液鼻漏

問題 50

 48歳の男性。職場での会議中にこれまで経験したことのない頭痛におそわれ、頭を抱えるように椅子に座り込んだ。さらに、猛烈な吐き気により嘔吐した。
病院に到着後、CT検査が行われた。

検査後、緊急手術が予定され術前準備が開始された。妻が「だいぶ吐いたようですし、夫はきれい好きなので入浴はできませんか」と看護師に尋ねた。
清潔援助の方法で適切なのはどれか。

①. ベッド上に臥床した全身清拭

2. ベッドに腰掛けての全身清拭

3. 椅子を使用したシャワー浴

4. ストレッチャーを使用したリフトバス

問題 51

 48歳の男性。職場での会議中にこれまで経験したことのない頭痛におそわれ、頭を抱えるように椅子に座り込んだ。さらに、猛烈な吐き気により嘔吐した。
病院に到着後、CT検査が行われた。

中大脳動脈に動脈瘤がありクリッピング手術が行われたが、患部が深く手術時間が長引いた。術後意識は回復したが、錯語が多くコミュニケーションが成立しなくなった。
この男性の失語症はどれか。

1. 全失語

2. 名称失語(健忘失語)

3. ブローカ(Broca)失語

④. ウェルニッケ(Wernicke)失語

問題 52

 Aさん、62歳の男性。印刷工場で長年働いている。最近、肉眼的血尿が出現し泌尿器科を受診した。診察の結果、入院し精密検査を受けることになった。

硬膜外麻酔下で膀胱鏡による膀胱組織の生検が予定された。
最も確認する必要があるのはどれか。

1. 検査前の絶飲食

2. 検査中の下肢のしびれ

3. 検査直後の眠気

④. 検査後の血尿の増強

問題 53

 Aさん、62歳の男性。印刷工場で長年働いている。最近、肉眼的血尿が出現し泌尿器科を受診した。診察の結果、入院し精密検査を受けることなった。

膀胱癌と診断され、膀胱全摘術と回腸導管造設による尿路変更術が行われることになった。
術後の生活に関する説明で適切なのはどれか。

1. 「尿意は残ります」

2. 「尿の出口が二つになります」

3. 「自己導尿が必要となります」

④. 「パウチの装着が必要となります」

問題 54

 Aさん、62歳の男性。印刷工場で長年働いている。最近、肉眼的血尿が出現し泌尿器科を受診した。診察の結果、入院し精密検査を受けることになった。

退院2週後の朝、Aさんから「昨夜から39.5℃の熱が続き、だるくて腰も痛い。食欲もないし、水も飲む気にならない」と泌尿器科外来に電話があった。
確認する情報で優先度が最も高いのはどれか。

1. 咽頭痛の有無

2. 排ガスの有無

③. 排尿の量と性状

4. 脈拍数とリズム

問題 55

 Aさん、78歳の女性。3年前、夫が他界した後アルツハイマー病を発症し、同居家族だけでは介護が困難となり、介護老人保健施設に入所してきた。自分の部屋が分からず廊下を歩いている。食事は配膳しても箸を取らずに眺めている。午前中に家族に伴われ入所してきたことも覚えていない。職員がお茶を勧めると表情はこわばり緊張しているが「ありがとう。あなたもいかが」と話している。
この時点で最も維持されているのはどれか。

1. 記憶

2. 見当識

③. 情緒・感情

4. 食欲

問題 56

 Aさん、78歳の女性。3年前、夫が他界した後アルツハイマー病を発症し、同居家族だけでは介護が困難となり、介護老人保健施設に入所してきた。自分の部屋が分からず廊下を歩いている。食事は配膳しても箸を取らずに眺めている。午前中に家族に伴われ入所してきたことも覚えていない。職員がお茶を勧めると表情はこわばり緊張しているが「ありがとう。あなたもいかが」と話している。

入所後3日、自分の部屋が分からず廊下の徘徊は続いている。食事中でも無言で立ち上がり歩きだしてしまう。
Aさんへの対応で適切なのはどれか。

1. 徘徊を制止する。

2. そのまま様子をみる。

3. 屋外での散歩を促す。

④. 特定の看護師が食事に付き添う。

問題 57

 Aさん、78歳の女性。3年前、夫が他界した後アルツハイマー病を発症し、同居家族だけでは介護が困難となり、介護老人保健施設に入所してきた。自分の部屋が分からず廊下を歩いている。食事は配膳しても箸を取らずに眺めている。午前中に家族に伴われ入所してきたことも覚えていない。職員がお茶を勧めると表情はこわばり緊張しているが「ありがとう。あなたもいかが」と話している。

落ち着いて座っていられるようになり、作業療法にも参加できるようになった。しかし、折り紙を口に入れたり、のりをなめたりする異食行動がみられる。
最も適切な対応はどれか。

1. 異食する理由を確認する。

2. 参加時はマスクを着用させる。

3. 異食しそうな時は、腕をつかんで制止する。

④. 使い終わった物品は手の届かない所に片付ける。

問題 58

 Aさん、85歳の女性。2か月前から食欲不振と4kgの体重減少があり来院した。胃癌と診断され手術目的で入院した。1人暮らしで日常生活は自立している。身長148cm、体重38kg。中心静脈カテーテルが挿入され、3日後に全身麻酔での手術が予定されている。

Aさんは「点滴の管が心配だから」とトイレ以外は臥床している。体温36.3℃、呼吸数20/分。夜間に時々咳嗽があるが喘鳴はない。
この時期に最も適切な援助はどれか。

①. 呼吸訓練

2. 床上排泄訓練

3. 筋力強化運動

4. 関節可動域訓練

問題 59

 Aさん、85歳の女性。2か月前から食欲不振と4kgの体重減少があり来院した。胃癌と診断され手術目的で入院した。1人暮らしで日常生活は自立している。身長148cm、
体重38kg。中心静脈カテーテルが挿入され、3日後に全身麻酔での手術が予定されている。

Aさんは幽門側胃切除術を受けた。中心静脈カテーテルの他に経鼻胃管と膀胱留置カテーテルが挿入されている。術後1日、Aさんは抜いた膀胱留置カテーテルを手に持ってベッドサイドに立っていた。「息子が泣いているから家に帰る」と寝衣を着替えようとしている。
Aさんの状況はどれか。

1. 心気症

2. 感情失禁

3. うつ状態

④. 術後せん妄

問題 60

 Aさん、85歳の女性。2か月前から食欲不振と4kgの体重減少があり来院した。胃癌と診断され手術目的で来院した。1人暮らしで日常生活は自立している。身長148cm、
体重38kg。中心静脈カテーテルが挿入され、3日後に全身麻酔での手術が予定されている。

順調に経過し、食事は5分粥6回食になった。Aさんは5日後に退院予定だが「病院にいる間はいいけど、これからは食事を作るのが大変そう」と話している。
退院時の食事指導で適切なのはどれか。

1. 退院直後に1日3回食とする。

②. 食事の献立例を一緒に考える。

3. 繊維質の多い食品を摂取する。

4. 食べる速さは気にしなくてよい。

問題 61

 Aさん、92歳の男性。身長178cm、体重50kg。1年前から寝たきり状態で、82歳の妻と長男夫婦と同居している。食事はむせがあるが全介助で摂取できる。
排泄は尿便意ともになく、おむつを使用している。
介護は妻が1人で行っている。最近急に活気がなくなり食事量が減少し、下痢が続いたため入院した。

入院時、体温37.6℃、脈拍数70/分。白血球9,200/μℓ。尿混濁が認められ尿臭が強い。水様便が5回/日。活気がなく食事は1/3程度しか食べていない。
この時点で必要とされるのはどれか。

①. 輸液

2. 経管栄養

3. 膀胱洗浄

4. 膀胱留置カテーテルの挿入

問題 62

 Aさん、92歳の男性。身長178cm、体重50kg。1年前から寝たきり状態で、82歳の妻と長男夫婦と同居している。食事はむせがあるが全介助で摂取できる。
排泄は尿便意ともになく、おむつを使用している。
介護は妻が1人で行っている。最近急に活気がなくなり食事量が減少し、下痢が続いたため入院した。

入院時の観察で両踵部に1.5cm大の浅い潰瘍を認めた。
アセスメントで最も重要なのはどれか。

1. 睡眠状況

2. 水分摂取量

③. 全身の皮膚状態

4. 下肢の関節可動域

問題 63

 Aさん、92歳の男性。身長178cm、体重50kg。1年前から寝たきり状態で、82歳の妻と長男夫婦と同居している。食事はむせがあるが全介助で摂取できる。
排泄は尿便意ともになく、おむつを使用している。
介護は妻が1人で行っている。最近急に活気がなくなり食事量が減少し、下痢が続いたため入院した。

食事摂取量が増加し、踵部は表皮剥離の状態である。症状も改善し退院が予定されている。
褥瘡の悪化を防ぐための妻への指導で最も適切なのはどれか。

1. 日光浴を勧める。

2. 踵部に円座をあてる。

③. エアーマットを使用する。

4. 踵部のマッサージをする。

問題 64

 Aくん、8歳の男児。夕方自転車で帰宅途中に転倒し、利き腕である右肘を強打した。疼痛、腫脹があり受診。単純エックス線撮影の結果、右上腕骨顆上骨折の診断を受け入院した。

上腕から手関節までシーネを装着した。
診察で優先度が最も高いのはどれか。

①. 知覚鈍麻

2. 関節拘縮

3. 出血量

4. かゆみ

問題 65

 Aくん、8歳の男児。夕方自転車で帰宅途中に転倒し、利き腕である右肘を強打した。疼痛、腫脹があり受診。単純エックス線撮影の結果、右上腕骨顆上骨折の診断を受け入院した。

入院2日後、全身麻酔下で骨接合術が施行され、その後再び上腕から手関節までシーネを装着した。1週間後にギプス固定をし、5~6週後に抜釘術を行う予定である。食事摂取の方法で最も適切なのはどれか。

1. 食事は全介助で摂取する

2. 食べやすい流動食を提供する。

③. 左手を積極的に使うようにする。

4. 右手でゆっくり食べるようにする。

問題 66

 Aくん、8歳の男児。夕方自転車で帰宅途中に転倒し、利き腕である右肘を強打した。疼痛、腫脹があり受診。単純エックス線撮影の結果、右上腕骨顆上骨折の診断を受け入院した。

術後8日に上腕から手関節までギプス固定を行い、2日後に退院することになった。
指導で適切なのはどれか。

①. 就寝時は右腕の下に枕を用いる。

2. 入浴はギプスがとれるまで避ける。

3. ギプスがとれるまで自宅療養する。

4. 外出時はギプス部位を網包帯で固定する。

問題 67

 生後0歳の新生児。39週に3,200gで出生した。胎児診断で二分脊椎が疑われていたが、腰仙部脊髄髄膜瘤と診断され手術をすることになった。

手術前の看護で適切なのはどれか。

①. 腹臥位の保持

2. 脊髄髄膜瘤部の感想

3. 下肢変形に対する予防

4. 上肢運動障害の早期発見

問題 68

 生後0歳の新生児。39週に3,200gで出生した。胎児診断で2分脊椎がうたがわれていたが、腰仙部脊髄髄膜瘤と診断され手術をすることになった。

脊髄再建術と脳室腹腔短絡術(シャント術)が施行された。術後2日の
体温39.0度。呼吸数46/分、脈拍数130/分。脳圧亢進症状はない。
最も考えられるのはどれか。

①. 髄膜炎

2. 悪性高熱

3. 脳ヘルニア

4. シャント閉塞

問題 69

 生後0歳の新生児。39週に3,200gで出生した。胎児診断で2分脊椎がうたがわれていたが、腰仙部脊髄髄膜瘤と診断され手術をすることになった。

その後、児は順調に回復し退院に向けて母親に尿道の指導を行うことになった。
適切なのはどれか。

1. 導尿は朝晩2回行う

②. 導尿前後に手荒いをする。

3. カテーテルを毎回煮沸消毒する。

4. 陰部をアルコール綿で消毒する。

問題 70

 7か月の乳児。昨日の昼から頻回に嘔吐があり、経口水分摂取が困難となった。夜から下痢を繰り返し、朝になって小児科外来に母親が連れてきた。受診時、顔色は不良で、うとうとしており刺激すると覚醒する状態であった。体重6,500g、体温37.0℃、呼吸数35/分、心拍数129/分。腹部は平坦で弱い腸蠕動音が聴取された。

母親に確認する情報で最も重要なのはどれか。

1. 6か月健康診査時の体重

2. 昨日朝の離乳食内容

3. 昨夜の睡眠時間

④. 最終おむつ交換時刻

問題 71

 7か月の乳児。昨日の昼から頻回に嘔吐があり、経口水分摂取が困難となった。夜から下痢を繰り返し、朝になって小児科外来に母親が連れてきた。受診時、顔色は不良で、うとうとしており刺激すると覚醒する状態であった。体重6,500g、体温37.0℃、呼吸数35/分、心拍数129/分。腹部は平坦で弱い腸蠕動音が聴取された。

児の便中ロタウイルス抗原が陽性で、入院することになった。
院内感染防止のために必要な対策はどれか。

1. 児が使用したシーツ類は焼却する。

2. 陽圧に設定された個室に隔離する。

③. おむつ交換時は使い捨て手袋を着用する。

4. 児と接触した看護師のロタウイルス抗原検査を行う。

問題 72

 7か月の乳児。昨日の昼から頻回に嘔吐があり、経口水分摂取が困難となった。夜から下痢を繰り返し、朝になって小児科外来に母親が連れてきた。受診時、顔色は不良で、うとうとしており刺激すると覚醒する状態であった。体重6,500g、体温37.0℃、呼吸数35/分、心拍数129/分。腹部は平坦で弱い腸蠕動音が聴取された。

入院後嘔吐は改善したが、下痢は続き殿部に発赤とびらんが出現した。
対応で最も適切なのはどれか。

1. 絶飲食にする。

②. 殿部浴を行う。

3. 抗真菌剤を塗布する。

4. 紙おむつから布おむつに変更する。

問題 73

 Aさん、28歳の初産婦。妊娠26週2日。事務の仕事をしている。身長154cm、非妊時体重51kg。健康診査時、体重59kg(2週前から2.5kgの増加)。子宮底長23cm、腹囲78cm。
血圧128/80mmHg。尿蛋白(-)、尿糖(±)。浮腫(-)。Hb11.2g/㎗、Ht34.0%

妊娠経過のアセスメント結果で適切なのはどれか。

1. 妊娠貧血

2. 妊娠糖尿病

③. 過剰な体重増加

4. 妊娠高血圧症候群

問題 74

 Aさん、28歳の初産婦。妊娠26週2日。事務の仕事をしている。身長154cm、非妊時体重51kg。健康診査時、体重59kg(2週前から2.5kgの増加)。子宮底長23cm、腹囲78cm。
血圧128/80mmHg。尿蛋白(-)、尿糖(±)。浮腫(-)。Hb11.2g/㎗、Ht34.0%

健康診査後、「今日も有給休暇を取ってきました。お腹がおおきくなり、毎日電車通勤で立ちっぱなしなのでとても疲れます。」と話している。
Aさんがこの時点で習得できるのはどれか。
a:時差出勤
b:産前休暇
c:勤務時間の短縮
d:勤務時間内での妊娠健康診査の受診

1. a、b

②. a、d

3. b、c

4. c、d

問題 75

 Aさん、28歳の初産婦。妊娠26週2日。事務の仕事をしている。身長154cm、非妊時体重51kg。健康診査時、体重59kg(2週前から2.5kgの増加)。子宮底長23cm、腹囲78cm。
血圧128/80mmHg。尿蛋白(-)、尿糖(±)。浮腫(-)。Hb11.2g/㎗、Ht34.0%

妊娠33週0日。健康診査の結果、体重61kg、子宮底長29cm、腹囲85cm。
血圧120/76mmHg。尿蛋白(-)、尿糖(-)。浮腫(±)。Aさんは「膝の裏の血管が膨らんで青く浮き出てきました。夕方になると足がとてもだるくなります」と言う。
Aさんに必要なのはどれか。

1. 体重を減らす。

2. 下肢の冷罨法を行う。

3. 終日安静臥床で過ごす。

④. 弾性ストッキングを着用する。

問題 76

 34歳の1回経産婦。妊娠42週0日。前回は正常分娩で、既往歴はない。誘発分娩目的で午前9時に入院した。入院時の診察所見は、子宮底長32cm、腹囲86cm。第1頭位、子宮口3cm、開大、血圧124/76mmHg。尿蛋白(-)尿糖(-)

入院時の対応で最も適切なのはどれか。

1. 産婦の呼吸音を聴診する。

2. 病棟内は車いすで移動する。

③. 左臍棘線上で胎児心拍数を測定する。

4. 病院食以外は摂取しないように指導する。

問題 77

 34歳の1回経産婦。妊娠42週0日。前回は正常分娩で、既往歴はない。誘発分娩目的で午前9時に入院した。入院時の診察所見は、子宮底長32cm、腹囲86cm。第1頭位、子宮口3cm、開大、血圧124/76mmHg。尿蛋白(-)尿糖(-)

午前10時より点滴静脈内注射による子宮収縮薬の投与が開始された。午前11時30分、産婦は「だいぶ委託なってきました」と言っている。胎児心拍に異常はない。
最優先して観察するのはどれか。

1. 排尿量

2. 産痛の部位

3. 食事摂取状況

④. 陣痛の周期と強さ

問題 78

 34歳の1回経産婦。妊娠42週0日。前回は正常分娩で、既往歴はない。誘発分娩目的で午前9時に入院した。入院時の診察所見は、子宮底長32cm、腹囲86cm。第1頭位、子宮口3cm、開大、血圧124/76mmHg。尿蛋白(-)尿糖(-)

午前2時45分、3,100gの女児を分娩し帰室した。午後6時、子宮底は臍高でやや軟らかく、血性悪露中等量、後陣痛を軽度訴えている。
対応で最も適切なのはどれか。

1. 導尿を行う。

2. 頭部を挙上する。

3. 下腹部を温罨法する。

④. 子宮底をマッサージする。

問題 79

 28歳の初産婦。妊娠36週5日。規則的な陣痛発来があり来院した。入院時診察では、子宮底長31cm、腹囲85cm。血圧130/74mmHg。尿蛋白(±)、尿糖(-)。分娩監視装置を40分装着した結果、5~6分間欠の陣痛がみられ、胎児心拍数基線は130bpmであった。

その後、胎児心拍モニタリングで高度な変動一過性徐脈が頻発したため、帝王切開術が行われることになった。
最優先に確認すべきことはどれか。

1. 破水の有無

2. 産婦の体重

③. 最終飲食の時間

4. 手術時の夫立ち会いの有無

問題 80

 28歳の初産婦。妊娠36週5日。規則的な陣痛発来があり来院した。入院時診察では、子宮底長31cm、腹囲85cm。血圧130/74mmHg。尿蛋白(±)、尿糖(-)。分娩監視装置を40分装着した結果、5~6分間欠の陣痛がみられ、胎児心拍数基線は130bpmであった。

帝王切開術後4時間。体温37.5℃。呼吸数18/分、脈拍数74/分。
血圧128/74mmHg。尿流出量70ml/時。経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)97%。子宮底の高さ臍上1指、血性悪露少量流出。創部痛がみられる。
この状態で最優先されるのはどれか。

①. 体位変換を行う。

2. 水分摂取を促す。

3. 授乳を開始する。

4. 尿量を医師に報告する。

問題 81

 28歳の初産婦。妊娠36週5日。規則的な陣痛発来があり来院した。入院時診察では、子宮底長31cm、腹囲85cm。血圧130/74mmHg。尿蛋白(±)、尿糖(-)。分娩監視装置を40分装着した結果、5~6分間欠の陣痛がみられ、胎児心拍数基線は130bpmであった。

出生した新生児は2,600g。アプガースコアは1分後8点。出生直後から多呼吸がみられたため、保育器に収容された。生後2日、体重2,470g、体温37.0℃。呼吸数42/分、心拍数132/分。チアノーゼはない。総ビリルビン値5.0mg/dl、頭部に黄染がみられる。四肢の動きは活発である。
対応で適切なのはどれか。

1. 光線療法の準備をする。

2. 経鼻胃管で母乳を与える。

③. コットへの移床準備を行う。

4. 24時間明るい環境を維持する。

問題 82

 29歳の男性。会社員。自宅で両親と同居。家族関係は良い。3か月前に業務が変わり、残業が増えた。1か月前から「仕事がつらい」と言うようになった。その頃から、胃部不快、食欲不振、全身倦怠感、不眠が出現した。内科を受診したところ、精神科の受診も勧められた。精神科では抗不安薬と睡眠薬とが処方された。内科で上部消化管内視鏡検査の予約をして帰宅したが、3日後「症状が良くならないし、どうしたらよいかわからない。考えると息が苦しくなって座り込んでしまう」と訴えて再受診し、精神科病院の開放病棟に任意入院した。

患者は、心配そうな表情で「どうしたらいいんだろう」と看護師に訴えた。
患者の訴えで最も強い苦痛はどれか。

1. 腹痛

②. 不安

3. 不眠

4. 拒食

問題 83

 29歳の男性。会社員。自宅で両親と同居。家族関係は良い。3か月前に業務が変わり、残業が増えた。1か月前から「仕事がつらい」と言うようになった。その頃から、胃部不快、食欲不振、全身倦怠感、不眠が出現した。内科を受診したところ、精神科の受診も勧められた。精神科では抗不安薬と睡眠薬とが処方された。内科で上部消化管内視鏡検査の予約をして帰宅したが、3日後「症状が良くならないし、どうしたらよいかわからない。考えると息が苦しくなって座り込んでしまう」と訴えて再受診し、精神科病院の開放病棟に任意入院した。

内視鏡検査の結果、十二指腸潰瘍と診断された。
患者の状態はどれか。

①. 心身症

2. 常動症

3. 摂食障害

4. 行為障害

問題 84

 29歳の男性。会社員。自宅で両親と同居。家族関係は良い。3か月前に業務が変わり、残業が増えた。1か月前から「仕事がつらい」と言うようになった。その頃から、胃部不快、食欲不振、全身倦怠感、不眠が出現した。内科を受診したところ、精神科の受診も勧められた。精神科では抗不安薬と睡眠薬とが処方された。内科で上部消化管内視鏡検査の予約をして帰宅したが、3日後「症状が良くならないし、どうしたらよいかわからない。考えると息が苦しくなって座り込んでしまう」と訴えて再受診し、精神科病院の開放病棟に任意入院した。

入院5日、患者は「だいぶ調子が良くなりました。退院したら生活変えなくちゃいけませんよね。何を変えたらいいでしょう」と看護師に質問した。
最も適切な対応はどれですか。

1. 「寝具について考えましょう」

2. 「転居について考えましょう」

③. 「適度な仕事量について考えましょう」

4. 「食事量を増やすことを考えましょう」

問題 85

 Aさん、46歳の男性。体型はやせ型。会社員で営業部門の担当である。最近になり帰宅後も仕事関係のメールのやり取りに追われ、深夜まで仕事をする日々が続いた。「体の疲れがとれず、寝付きが悪く、やっと眠っても2時間程度で目が覚めてしまう。眠らなくてはと思うが、起き上がってパソコンに向かってしまう。食事をしても味がせず、頑張って仕事をしても自分の存在が全く意味がないように感じる」と話す。体重が1か月で3kg減少したため、心配した妻に伴われ受診した。

Aさんのアセスメントで正しいのはどれか。

1. 躁状態

②. うつ状態

3. せん妄状態

4. 幻覚・妄想状態

問題 86

 Aさん、46歳の男性。体型はやせ型。会社員で営業部門の担当である。最近になり帰宅後も仕事関係のメールのやり取りに追われ、深夜まで仕事をする日々が続いた。「体の疲れがとれず、寝付きが悪く、やっと眠っても2時間程度で目が覚めてしまう。眠らなくてはと思うが、起き上がってパソコンに向かってしまう。食事をしても味がせず、頑張って仕事をしても自分の存在が全く意味がないように感じる」と話す。体重が1か月で3kg減少したため、心配した妻に伴われ受診した。

Aさんに選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)が処方された。妻は「このお薬は、ふつうはどれ位で聞くのでしょうか」と看護師に質問した。
妻への説明で適切なのはどれか。

1. 「3~6時間で効果が現れます」

2. 「12~24時間で効果が現れます」

③. 「1~2週間で効果が現れます」

4. 「1~2か月で効果が現れます」

問題 87

 Aさん、46歳の男性。体型はやせ型。会社員で営業部門の担当である。最近になり帰宅後も仕事関係のメールのやり取りに追われ、深夜まで仕事をする日々が続いた。「体の疲れがとれず、寝付きが悪く、やっと眠っても2時間程度で目が覚めてしまう。眠らなくてはと思うが、起き上がってパソコンに向かってしまう。食事をしても味がせず、頑張って仕事をしても自分の存在が全く意味がないように感じる」と話す。体重が1か月で3kg減少したため、心配した妻に伴われ受診した。

Aさんが受診した翌日、会社の上司から「本人から受診したことを聞いたが、勤務体制を考える上で参考にしたいのでAさんの状態を教えてほしい」という電話があった。
電話を受けた看護師の対応で適切なのはどれか。

1. 電話で状態を伝えた。

②. 質問には答えられないと伝えた。

3. 家族に直接尋ねるように伝えた。

4. 担当医の許可を得ないと話せないと伝えた。

問題 88

 54歳の女性。統合失調症により外来治療中であったが、幻覚妄想状態が悪化したため入院した。入院後2カ月が経過し状態は安定してきた。最近、担当看護師に「何でいつも私だけがあなたに薬のことばかり言われなければならないの。薬はもう嫌よ。あなたが私を悪くさせているのよ」と被害的な発言をするようになった。

患者への最初の声かけで適切なのはどれか。

1. 「きちんと薬を飲んでください」

2. 「何で薬を飲まないのですか」

3. 「薬を飲んだか確認させてください」

④. 「薬を飲むと具合が悪くなるのですか」

問題 89

 54歳の女性。統合失調症により外来治療中であったが、幻覚妄想状態が悪化したため入院した。入院後2カ月が経過し状態は安定してきた。最近、担当看護師に「何でいつも私だけがあなたに薬のことばかり言われなければならないの。薬はもう嫌よ。あなたが私を悪くさせているのよ」と被害的な発言をするようになった。

患者は服薬後すぐにトイレに行き、舌下に隠した錠剤を吐き出すようになった。精神症状の悪化は服薬できていないことが一因であると考えられた。
患者の服薬への援助で最も適切なのはどれか。

1. 水薬を食物に混入して投与する。

②. 患者が錠剤を嚥下するまで見守る。

3. 患者に服薬を自己管理するように勧める。

4. 薬剤師から服薬指導を受けるように勧める。

問題 90

 54歳の女性。統合失調症により外来治療中であったが、幻覚妄想状態が悪化したため入院した。入院後2カ月が経過し状態は安定してきた。最近、担当看護師に「何でいつも私だけがあなたに薬のことばかり言われなければならないの。薬はもう嫌よ。あなたが私を悪くさせているのよ」と被害的な発言をするようになった。

患者は服薬を継続するようになり、精神状態が安定してきた。担当看護師に「あの時はすみませんでした。あなたは何も悪くなかったのにあんなことを言ってしまって」と話すようになった。
患者への援助で適切なのはどれか。

①. 服薬教室への参加を勧める。

2. 服薬の確認を厳重にする。

3. 被害妄想の有無を確認する。

4. 持続的製剤(デポ剤)使用を検討する

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