Friday, June 8, 2012

第99回 看護師国家試験 過去問題(午前)


問題 1

 我が国の平成19年における死因順位の第1位はどれか。

1. 肺炎

2. 心疾患

3. 脳血管疾患

④. 悪性新生物

問題 2

 ストレス下で分泌されるホルモンはどれか。

1. カルシトニン

②. アドレナリン

3. バソプレシン

4. エリスロポエチン

問題 3

 国民健康保険に加入している30歳本人の自己負担割合はどれか。

1. なし

2. 1割

3. 2割

④. 3割

問題 4

 我が国の平成19年における業務上疾病で最も多いのはどれか。

①. 災害性腰痛

2. 病原体による疾病

3. 化学物質による疾病

4. じん肺およびじん肺合併症

問題 5

 患者の権利主張を支援・代弁していくのはどれか。

①. アドボカシー

2. リビングウィル

3. パターナリズム

4. コンプライアンス

問題 6

 精子の性染色体はどれか。

1. X染色体1種類

2. XY染色体1種類

③. X染色体とY染色体の2種類

4. XX染色体とXY染色体の2種類

問題 7

 乳児でIgG抗体量が最も少なくなる時期はどれか。

1. 生後 0~ 2か月

②. 生後 3~ 6か月

3. 生後 7~ 9か月

4. 生後10~12か月

問題 8

 発達遅滞を疑うのはどれか。

1. 3か月でスプーンが持てない。

2. 1歳でスキップができない。

3. 3歳で両親の名前が言えない。

④. 5歳で2本の線の長い方が選べない。

問題 9

 我が国の平成18年の65歳以上の者のいる世帯のうち単独世帯(ひとり暮らし)の占める割合はどれか。

1. 約 5%

②. 約20%

3. 約35%

4. 約50%

問題 10

 要介護認定の申請先はどれか。

①. 市町村

2. 保健所

3. 主治医

4. 介護保険施設

問題 11

 前腕の図を示す。
(図あり)
矢印で示す骨はどれか。


1. 腓骨

②. 橈骨

3. 脛骨

4. 尺骨

問題 12

 死の三徴候に含まれるのはどれか。

1. 呼名反応の消失

②. 自発呼吸の消失

3. 随意運動の消失

4. 深部腱反射の消失

問題 13

 増加によってチアノーゼをきたすのはどれか。

1. 動脈血酸素分圧

2. 酸化ヘモグロビン

③. 還元ヘモグロビン

4. 動脈血酸素飽和度

問題 14

 ジギタリスの副作用はどれか。

1. 難聴

②. 悪心

3. 易感染

4. 満月様顔貌

問題 15

 メタボリックシンドロームと診断する際の必須条件はどれか。

1. 高血圧

2. 空腹時高血糖

③. 内臓脂肪型肥満

4. 高脂血症〈脂質異常症〉

問題 16

 ネグレクトはどれか。

1. 無理強い

②. 養育放棄

3. 性的虐待

4. 家庭内暴力

問題 17

 15%塩化カリウム注射液原液の静脈内投与で起こり得るのはどれか。

1. 無尿

2. 発熱

③. 心停止

4. 骨髄抑制

問題 18

 Open-ended question〈開かれた質問〉はどれか。

1. 「夕べは眠れましたか」

2. 「薬はもう飲みましたか」

3. 「傷は痛みませんでしたか」

④. 「退院後は何をしたいですか」

問題 19

 肩関節の外転の可動域測定で正しいのはどれか。
(図あり)


①. (1)

2. (2)

3. (3)

4. (4)

問題 20

 皮膚の写真(別冊No. 1)を別に示す。
矢印で示すのはどれか。
(図あり)


1. 褥瘡

2. 胃瘻

③. 人工肛門

4. 尿管皮膚瘻

問題 21

 看護師のボディメカニクスで正しいのはどれか。

①. 立位では基底面を広くとる。

2. 動作時の重心は高い位置におく。

3. 重心線は基底面の利き腕側におく。

4. 足と床との間の摩擦力を小さくする。

問題 22

 インシデントレポートで正しいのはどれか。

1. 実際に事故が発生するまでは報告しない。

2. 法令で書式が統一されている。

③. 当事者以外が報告してよい。

4. 警察署への届出義務がある。

問題 23

 薬物血中濃度の上昇が最も速いのはどれか。

1. 皮内注射

2. 皮下注射

3. 筋肉内注射

④. 静脈内注射

問題 24

 気管吸引の時間が長いと生じやすいのはどれか。

①. 低酸素

2. 低体温

3. 乏尿

4. 浮腫

問題 25

 ドレッシング材で密閉してよい創の状態はどれか。

1. 壊死組織の存在

②. 鮮紅色の肉芽の形成

3. 創周囲の発赤・熱感

4. 大量の膿性分泌物の付着

問題 26

 水・電解質の調節で正しいのはどれか。

①. 循環血漿量の減少はレニンの分泌を増加させる。

2. 抗利尿ホルモン〈ADH〉は尿浸透圧を低下させる。

3. 過剰な飲水は血中ナトリウム濃度を上昇させる。

4. アルドステロンは腎からのカリウム排泄を減少させる。

問題 27

 状態とそれによって分泌が促進されるホルモンの組合せで正しいのはどれか。

1. 血糖値上昇 -------- 成長ホルモン

2. 血清カルシウム値低下 -------- カルシトニン

3. ヨード摂取過剰 --------- 甲状腺ホルモン

④. ナトリウム摂取不足 -------- アルドステロン

問題 28

 脂肪分解の過剰で血中に増加するのはどれか。

1. 尿素窒素

②. ケトン体

3. アルブミン

4. アンモニア

問題 29

 嚥下障害の患者に食事を再開する場合の開始食で適切なのはどれか。

①. プリン

2. こんにゃく

3. 野菜きざみ食

4. コンソメスープ

問題 30

 疾患とその原因の組合せで正しいのはどれか。

1. 糸球体腎炎 --------- 伝染性紅斑

2. 突発性難聴 ---------- 中耳炎

3. メラノーマ --------- 赤外線

④. 末梢性顔面神経麻痺 -------- 帯状疱疹ウイルス

問題 31

 貧血で正しいのはどれか。

①. 再生不良性貧血では易感染性がみられる。

2. 溶血性貧血では直接ビリルビンが増加する。

3. 鉄欠乏性貧血では血清フェリチンが増加する。

4. 悪性貧血では通常赤血球以外の血球系は保たれる。

問題 32

 じんま疹のアレルギーのタイプはどれか。

①. Ⅰ型

2. Ⅱ型

3. Ⅲ型

4. Ⅳ型

問題 33

 ネフローゼ症候群で必ずみられるのはどれか。

1. 血尿

2. 体重減少

③. 低蛋白血症

4. 低コレステロール血症

問題 34

 2004年の国民生活基礎調査の概況による主な介護者の状況で正しいのはどれか。

1. 子が最も多い。

2. 同居よりも別居が多い。

3. 男女別にみると男性が全体の40%である。

④. 70歳以上が男女ともに4分の1以上を占める。

問題 35

 配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律〈DV防止法〉に、2004年の改正で新たに加えられたのはどれか。

1. 離婚調停支援

②. 暴力被害者の自立支援

3. 暴力被害者への接近禁止

4. 地域のDVシェルターの建設推進

問題 36

 組合せで正しいのはどれか。

①. WHO憲章 -------------------- 健康の定義

2. アルマ・アタ宣言 ----------- 医学研究の倫理

3. ヘルシンキ宣言 -------------- ヘルスプロモーション

4. オタワ憲章 -------------------- プライマリヘルスケア

問題 37

 特定疾患治療研究事業の対象疾患で正しいのはどれか。

1. 原因は判明している。

2. 治療方法は確立している。

③. 医療費の公費負担がある。

4. 平成20年4月現在の対象疾患数は123である。

問題 38

 産前産後の休業が規定されているのはどれか。

①. 労働基準法

2. 職業安定法

3. 母体保護法

4. 労働安全衛生法

問題 39

 看護師の対応で適切なのはどれか。

1. 多床室で、ベッド上で排便中の患者からのナースコールに「出ましたか」とインターホン越しに尋ねた。

2. 患者に病気の診断名について説明をしていた医師に緊急連絡が入り席を立ったので、代わりに説明した。

③. エネルギー摂取制限があるにもかかわらずケーキを食べていた患者から「これ1回だけだから誰にも言わないで」と言われたが、患者の許可を得て担当のスタッフに報告した。

4. 高齢患者の家族から「自分で着替えなくなるから寝衣は換えないように」と言われたのでそのとおりにした。

問題 40

 腹部の触診で適切なのはどれか。

1. 聴診の前に実施する。

2. 仰臥位で膝を伸展させる。

3. 深いところから徐々に浅く触れる。

④. 疼痛のある部位は最後に触れる。

問題 41

 消毒液の付いた綿球の受け渡しの図を示す。
正しいのはどれか。
(図あり)


①. (1)

2. (2)

3. (3)

4. (4)

問題 42

 死亡後、硬直が始まる時間はどれか。

1. 約15分

②. 約2時間

3. 約5時間

4. 約8時間

問題 43

 1日のエネルギー所要量が2,300kcalの標準体型の40歳の男性。
1日の脂肪摂取量で適切なのはどれか。


1. 35g

②. 55g

3. 80g

4. 100g

問題 44

 経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉で正しいのはどれか。

1. 末梢の循環状態に影響されない。

2. 動脈血酸素分圧と等しい値になる。

3. 皮膚組織の色が測定値に反映される。

④. 動脈血中の酸素不足を早期発見できる。

問題 45

 米国褥瘡諮問委員会〈NPUAP〉の分類で深達度がⅡ度の褥瘡に対するケアで適切なのはどれか。

1. 水疱はつぶす。

②. 流水で洗浄する。

3. 創面の乾燥を保つ。

4. 局所のマッサージをする。

問題 46

 注射で正しいのはどれか。

1. 皮内注射では神経の損傷の危険がある。

②. 皮下注射では皮下組織とともに皮膚をつまみ上げて針を刺入する。

3. 筋肉内注射での針の刺入角度は皮膚とほぼ平行とする。

4. 静脈内注射では針を抜いた後、刺入部位をマッサージする。

問題 47

 腕からの採血時の駆血法で適切なのはどれか。

1. 3分以上駆血する。

②. 駆血してから手を握ってもらう。

3. 刺入予定部位より末梢側を駆血する。

4. 動脈の拍動が止まる強さで駆血する。

問題 48

 63歳の女性。末期の悪性腫瘍で在宅療養となった。
公的保険で受けられるサービスで正しいのはどれか。


①. 訪問看護は医療保険の対象となる。

2. 訪問看護の回数は週3回に限られる。

3. 訪問看護の回数は1日1回に限られる。

4. 介護保険によるサービスは受けられない。

問題 49

 営業職の男性。「このごろ運転中に居眠りをしそうになる。妻からはいびきがひどいと言われている」と受診した。寝つきは悪くないがいつも寝足りない感じがあり、毎朝頭痛がする。服薬歴と既往歴とはなく、半年前の定期健康診断で異常はなかった。身長160cm、体重76.8kg。脈拍78/分。血圧140/78mmHg。
最も考えられるのはどれか。

①. 睡眠時無呼吸症候群

2. 低血糖症状

3. もやもや病

4. うつ病

問題 50

 パソコンへのデータ入力を職業とする人の健康障害を予防する方法で適切なのはどれか。

①. 椅子に深く腰掛けて背もたれに背をあてる。

2. 500ルクス程度の直接照明で照度を確保する。

3. ディスプレイ画面と眼との視距離は30cm以内とする。

4. 3時間を超える連続作業には5分の休止時間を設ける。

問題 51

 Mooreの提唱した手術後の回復過程の第1相(異化期)の生体反応はどれか。

1. 尿量の増加

②. 血糖値の上昇

3. 脂肪組織の修復

4. 腸蠕動運動の再開

問題 52

 64歳の女性。下咽頭癌と診断され放射線療法を開始した。
治療中の生活指導で適切なのはどれか。


1. 脱毛が起こるのであらかじめ髪を短く切る。

2. 倦怠感が出現したら治療を休んでよい。

3. 痛みを伴う口内炎では含嗽は控える。

④. 入浴時に照射部位をこすらない。

問題 53

 セルフケア行動継続への援助で適切なのはどれか。

1. 目標評価は看護師が行い患者に伝える。

2. 達成可能な目標を看護師が立て患者に提示する。

③. 行動の定着には習慣化が不可欠であることを伝える。

4. それまでの経験は捨て新たな方法で取り組むよう促す。

問題 54

 大地震後、自家用車内での生活を余儀なくされた避難住民への肺塞栓症予防の生活指導で適切なのはどれか。

1. 窓を常時開けて十分に換気する。

2. 上半身を高めにして睡眠をとる。

③. 座っている間も積極的に足の運動をする。

4. アルコール摂取などで熟眠できるようにする。

問題 55

 食道癌根治術後の患者で正しいのはどれか。

1. ダンピング症状は起こらない。

2. 食後に逆流誤嚥の危険性はない。

③. 呼吸機能低下によって息切れが生じやすい。

4. 反回神経麻痺によって構音障害が生じやすい。

問題 56

 59歳の男性。両肩と胸部の皮膚に異常をきたしたため来院した。皮膚の写真を別に示す。
(図あり)
聴取する項目で優先度が高いのはどれか。


1. 渡航歴

②. 飲酒歴

3. 喫煙歴

4. 予防接種歴

問題 57

 網膜剥離を起こした患者の訴えはどれか。

1. 「目が乾く」

2. 「物が二重に見える」

3. 「明るいところがすごくまぶしい」

④. 「眼の中にカーテンが引かれた感じ」

問題 58

 54歳の女性。激しい頭痛と嘔吐の後、意識を消失したため搬入された。呼吸数12/分、不規則。脈拍50/分。血圧210/120mmHg。瞳孔不同がみられる。
考えられるのはどれか。


1. 一過性脳虚血

②. 脳ヘルニア

3. てんかん

4. 片頭痛

問題 59

 加齢による変化で性差が最も顕著なのはどれか。

1. 聴力

2. 筋力

③. 骨塩量

4. 認知機能

問題 60

 社会福祉法における福祉サービス利用援助事業で支援計画に基づき支援を実施するのは誰か。

①. 生活支援員

2. 市町村職員

3. かかりつけ医

4. 訪問介護員(ホームヘルパー)

問題 61

 82歳の男性。介護老人保健施設に入所中。脳卒中による片麻痺はあるが他に慢性疾患はない。8月のある朝ケアワーカーから元気がないと看護師に相談があった。体温37.5℃、意識レベルや他のバイタルサインに異常はない。皮膚は乾燥気味。最後の排尿は昨夜で濃縮尿だが混濁や排尿時痛はなかった。下痢や嘔吐はない。
対応で優先度が高いのはどれか。


1. 絶飲食とする。

②. 水分を摂取してもらう。

3. 角砂糖を摂取してもらう。

4. 抗菌薬の使用を医師と相談する。

問題 62

 加齢による薬物動態への影響で正しいのはどれか。

1. 半減期が短縮する。

2. 水溶性薬物の血漿濃度が低下する。

③. 脂溶性薬物が体内に蓄積しやすくなる。

4. 血漿蛋白と結合する薬物は薬効が低下する。

問題 63

 子どもの発達・発育で正しいのはどれか。

1. 身体各部の発達の臨界期は一定である。

②. 脳神経系は乳幼児期に急速に発達する。

3. 基本的な運動発達は脚部から上方へ向かう。

4. 新生児期には遺伝よりも環境の影響が大きい。

問題 64

 乳幼児のアタッチメント(愛着)の成立に必要な関わりはどれか。

1. 就寝前にビデオを見せる。

②. 泣いているときに抱っこをする。

3. けんかのときの謝り方を教える。

4. 危ないことをしていたら注意する。

問題 65

 親の付き添いなしで入院している2歳児。入院当初は号泣し、介助しても食事を受け付けなかった。入院が長期になるにつれ周囲に関心を示し、看護師の世話を受け入れるようになった。
子どもの反応のアセスメントで誤っているのはどれか。


1. 号泣は別離の初期にしばしば認められる反応である。

2. 食事を受け付けないことは別離に対する抗議の表れである。

3. 周囲に関心を示すようになっても親との面会は重要である。

④. 看護師の世話を受け入れることは別離のストレスが消失したことを示す。

問題 66

 最近10年の乳幼児の誤飲で最も頻度が高いのはどれか。

1. 硬貨

2. 玩具

3. 医薬品

④. たばこ

問題 67

 40歳の初産婦。「高齢のため羊水検査を希望しているが、夫が受けなくてもよいと言っているため、検査を受けるかどうか迷っている」と言う。
対応で適切なのはどれか。

1. 夫の希望を優先して検査を受けないほうがよいと助言する。

2. 本人の希望を優先して検査を受けるように促す。

③. 夫婦で相談して決定することを勧める。

4. 親族会議で決定することを勧める。

問題 68

 初乳と比較した成乳の特徴で正しいのはどれか。

1. 塩類を多く含む。

2. 蛋白質を多く含む。

3. 免疫物質を多く含む。

④. 100mlあたりのエネルギー量が高い。

問題 69

 マタニティブルーズで正しいのはどれか。

①. 出産後10日以内にみられる。

2. 症状の消失には1か月以上を要する。

3. 日本における発症頻度は約50%である。

4. 症状を認めた場合には母子を分離したケアが基本となる。

問題 70

 強迫症状を持つ患者への看護で適切なのはどれか。

1. 症状の弊害について説明する。

2. 気にしないように繰り返し話す。

3. 症状の無意味さについて説明する。

④. 不安や葛藤のつらさを受け止める。

問題 71

 SSRI〈選択的セロトニン再取り込み阻害薬〉による治療開始後20日が経過した外来患者から電話で問い合わせがあった。2日前から薬の処方量が増え、そのとおりに内服したところ、吐気が出現して困っていると訴えている。
外来看護師の対応で適切なのはどれか。

1. 「心配する必要はありません」

2. 「我慢して服薬を続けて下さい」

③. 「外来を受診して医師に相談してみましょう」

4. 「すぐに内服を止めしばらく様子をみて下さい」

問題 72

 心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察に関する法律の目的はどれか。

①. 社会復帰の促進

2. 責任能力の判定

3. 刑務所での精神科治療

4. 医療少年院での精神科治療

問題 73

 体表からの触診で最も触れにくいのはどれか。

1. 総頸動脈

②. 外腸骨動脈

3. 橈骨動脈

4. 大腿動脈

5. 足背動脈

問題 74

 遺伝病はどれか。

1. 川崎病

②. 血友病

3. B型肝炎

4. マラリア

5. サルコイドーシス

問題 75

 入院患者が病棟の廊下で倒れていた。
最初に行うのはどれか。

1. 安全な場所へ患者を移動する。

2. 身体を揺らして反応を見る。

3. 心臓マッサージを行う。

④. 大きな声で呼びかける。

5. 気道を確保する。

問題 76

 指定訪問看護ステーションで正しいのはどれか。

1. 利用者は高齢者に限定される。

②. 常勤換算で2.5名以上の看護職員が必要である。

3. 訪問サービスの提供は看護職でなければならない。

4. 勤務する看護師は臨床経験5年以上と定められている。

5. 訪問看護ステーションは24時間体制を義務付けられている。

問題 77

 肺活量の低下は著しくないが、1秒率が低下するのはどれか。

1. 肺塞栓症

2. 肺線維症

③. 気管支喘息

4. 重症筋無力症

5. 過換気症候群

問題 78

 26歳の男性。オートバイの転倒事故で第6頸椎レベルの頸髄損傷と診断された。
入院時の患者の状況で正しいのはどれか。

1. 外出血がなければショックにはならない。

2. 首から下の痛覚は消失している。

3. 麻痺の範囲は今後拡大する。

4. 経口挿管を必要とする。

⑤. 排尿障害が起こる。

問題 79

 先天異常と症状の組合せで正しいのはどれか。

1. 18トリソミー ------------------------------------- 巨舌

2. クラインフェルター症候群 -------------------- 多毛

3. ターナー症候群 ----------------------------------- 高身長

4. マルファン症候群 -------------------------------- 低身長

⑤. ダウン症候群 -------------------------------------- 筋緊張低下

問題 80

 オランザピン〈非定型抗精神病薬〉内服中の患者で最も注意しなければならないのはどれか。

1. 高血圧

②. 高血糖

3. 高尿酸血症

4. 高アンモニア血症

5. 高ナトリウム血症

問題 81

 貪食を行う細胞はどれか。2つ選べ

①. 単球

2. 赤血球

③. 好中球

4. Tリンパ球

5. Bリンパ球

問題 82

 副交感神経の作用はどれか。2つ選べ

1. 発汗

②. 縮瞳

3. 尿量減少

④. 心拍数減少

5. 消化管運動抑制

問題 83

 認知症が進行中の76歳の男性。預金通帳の管理は唯一の肉親である甥が行っているが、勝手に預金を使っている様子である。
ケアカンファレンスへの提案として適切なのはどれか。2つ選べ


①. 成年後見制度の利用

2. ホームヘルパーによる通帳管理

3. 訪問看護ステーションでの通帳管理

4. 訪問看護師による甥の預金使用状況の監視

⑤. 社会福祉協議会の金銭管理サービスの利用

問題 84

 58歳の男性。腹痛と腹部膨満感とを主訴に救急外来を受診した。来院時の立位腹部エックス線写真を別に示す。
(図あり)
この患者の症状として考えられるのはどれか。2つ選べ


1. 下血

②. 嘔吐

3. 尿閉

4. 振戦

⑤. 排ガス停止

問題 85

 老年期の体温調節で正しいのはどれか。2つ選べ

1. 温めると容易に体温が上昇する。

2. 暑さ・寒さに対する感受性が高い。

③. 発汗にはより高い体温が必要である。

④. 骨格筋が減少して熱産生能が低下する。

5. 末梢血管収縮反応が亢進し熱が逃げにくい。

問題 86

 75歳の女性。パーキンソン病と診断され、レボドパ〈L-dopa〉と抗コリン薬とが投与されている。最近、尿意はあるが尿が出にくく、気が付くと尿が漏れているという。
対応で正しいのはどれか。2つ選べ

①. 残尿量を調べる。

2. 定期的な排尿誘導を行う。

3. 骨盤底筋運動の指導をする。

④. 抗コリン薬の服薬状況を確認する。

5. 2,000ml/日以上の水分摂取を勧める。

問題 87

 介護老人保健施設について正しいのはどれか。2つ選べ

①. 介護、機能訓練および医療を行う。

②. 常勤医の配置が義務付けられている。

3. 入所者100人当たりの看護師数は3人である。

4. 希望すれば訪問看護サービスを受けることができる。

5. 介護保険で要支援と認定された者も対象に含まれる。

問題 88

 母体保護法が規定しているのはどれか。2つ選べ

①. 人工妊娠中絶

2. 助産施設への入所

3. 妊産婦の訪問指導

④. 受胎調節の実地指導

5. 妊産婦等にかかわる危険有害業務の就業制限

問題 89

 妊娠16週の状況で正しいのはどれか。2つ選べ

①. 胎盤が完成している。

2. 初産婦は胎動を感じる。

3. 胎児の体重は約500gである。

4. 基礎体温は高温相を維持している。

⑤. 超音波ドプラ法で胎児心音を聴取できる。

問題 90

 危機の説明で適切なのはどれか。2つ選べ

1. 成人期に最も起こりやすい。

2. 身体疾患患者には起こりにくい。

③. 対処機制が乏しい場合に起こりやすい。

④. 乗り越えることで成長する可能性をもつ。

5. フラッシュバックを伴うことが必要条件である。

問題 91

 62歳の男性。58歳の妻と25歳の長男との3人暮らし。脳梗塞で左片麻痺があり、要介護3。言葉は不自由であるが意思疎通は図れる。現在、通所介護を週1回、病院のリハビリテーションを月2回、訪問看護を週1回利用している。通所介護では仲間との交流があり満足している。リハビリテーションでは主に立位保持と車椅子移乗練習を行っている。主な介護者は妻で介護を始めて2年になるが、健康状態は良好である。ケアプランの総合的な援助の方針は「安全で自立した生活を支援する」である。

看護目標で最も優先度が高いのはどれか。

①. ADLの維持

2. 関節拘縮予防

3. 褥瘡発生予防

4. 地域社会との交流

問題 92

 62歳の男性。58歳の妻と25歳の長男との3人暮らし。脳梗塞で左片麻痺があり、要介護3。言葉は不自由であるが意思疎通は図れる。現在、通所介護を週1回、病院のリハビリテーションを月2回、訪問看護を週1回利用している。通所介護では仲間との交流があり満足している。リハビリテーションでは主に立位保持と車椅子移乗練習を行っている。主な介護者は妻で介護を始めて2年になるが、健康状態は良好である。ケアプランの総合的な援助の方針は「安全で自立した生活を支援する」である。

これまでは通所介護と自宅とで週1回ずつ入浴し、月に一度は息子も手伝っている。妻から「最近腰が痛くて、お風呂の介助が負担になってきました。どうしたらよいでしょうか」と相談があった。
訪問看護師の対応で最も適切なのはどれか。

1. 「入浴は通所介護だけにしましょう」

②. 「ケアマネジャーと相談してみましょう」

3. 「自宅での入浴は息子さんに任せましょう」

4. 「地域包括支援センターに相談しましょう」

問題 93

 62歳の男性。58歳の妻と25歳の長男との3人暮らし。脳梗塞で左片麻痺があり、要介護3。言葉は不自由であるが意思疎通は図れる。現在、通所介護を週1回、病院のリハビリテーションを月2回、訪問看護を週1回利用している。通所介護では仲間との交流があり満足している。リハビリテーションでは主に立位保持と車椅子移乗練習を行っている。主な介護者は妻で介護を始めて2年になるが、健康状態は良好である。ケアプランの総合的な援助の方針は「安全で自立した生活を支援する」である。

3か月後、ひとりで車椅子移動ができるようになった。男性は「自分の行きたいところに出かけて気分転換したい」と言う。
自立度をさらに高めるために、介護保険で利用できるサービスで適切なのはどれか。

①. 電動車椅子の貸与

2. タクシー料金の助成

3. ホームヘルパーの派遣

4. ガイドヘルパーの派遣

問題 94

 78歳の女性。82歳の夫との2人暮らし。5年前に乳癌と診断され、乳房の切除術を受けた。最近、肺とリンパ節への転移が認められたため、外来で化学療法が始まった。要介護2で、室内は手すりで歩行が可能であるが、通院などの外出時は疲れやすいため車椅子を使用している。夫のADLは自立しており、通院の介助をしている。

訪問看護を開始したところ「化学療法の後は気持ちが悪く、胸が痛くなる」と訴えた。主治医からは症状を軽減するための薬剤が処方されている。
症状への対応で正しいのはどれか。2つ選べ

①. 症状の内容や程度を聞き取り主治医に報告する。

2. 在宅では症状管理が困難であるため入院を勧める。

3. マッサージや音楽療法などの補助療法は行わない。

4. 治療している段階なので麻薬性鎮痛薬は使用しない。

⑤. 主治医との連携のもとに看護師が処方された薬剤を調整する。

問題 95

 78歳の女性。82歳の夫との2人暮らし。5年前に乳癌と診断され、乳房の切除術を受けた。最近、肺とリンパ節への転移が認められたため、外来で化学療法が始まった。要介護2で、室内は手すりで歩行が可能であるが、通院などの外出時は疲れやすいため車椅子を使用している。夫のADLは自立しており、通院の介助をしている。

3か月後、肝臓への転移が認められた。体力が低下したため化学療法は中止となり、訪問診療が開始となった。食事とトイレ以外は臥床しがちになったが、介護用ベッドの利用は「病院のようで嫌だ」と拒否している。食事摂取量が減り、血液検査で総蛋白6.0g/dl、アルブミン3.0g/dlであった。訪問看護師が訪問すると布団で尿失禁していた。
適切なのはどれか。

1. 日中の坐位時間を増やすよう勧める。

2. 介護用ベッドを導入するよう勧める。

③. 食べたいものを食べるように勧める。

4. トイレには行かずおむつに排尿するよう勧める。

問題 96

 78歳の女性。82歳の夫との2人暮らし。5年前に乳癌と診断され、乳房の切除術を受けた。最近、肺とリンパ節への転移が認められたため、外来で化学療法が始まった。要介護2で、室内は手すりで歩行が可能であるが、通院などの外出時は疲れやすいため車椅子を使用している。夫のADLは自立しており、通院の介助をしている。

2週後、仙骨部に2×3cmの水疱が認められた。日中、傾眠傾向となったが声かけには覚醒し、介助で起き上がることはできる。会話は明瞭で苦痛症状はない。食事摂取量は少なく、血液検査で総蛋白5.0g/dl、アルブミン2.7g/dlとなった。
褥瘡への対応で適切なのはどれか。2つ選べ

1. 入眠中は2時間ごとに体位変換するよう夫に依頼する。

②. 経口栄養剤の処方について主治医と調整する。

③. 体圧分散マットに交換することを提案する。

4. 訪問介護を導入し、褥瘡処置を依頼する。

5. 直ちに膀胱留置カテーテルを留置する。

問題 97

 48歳の男性。電気製品の販売員。労作時の息切れと易疲労感とを主訴に来院し、拡張型心筋症と診断され入院となった。入院時の脈拍112/分。血圧98/82mmHg。起坐呼吸をしている。

最も起こりやすいのはどれか。

1. 膿胸

②. 血性泡沫痰

3. 下肢静脈瘤

4. 心タンポナーデ

問題 98

 48歳の男性。電気製品の販売員。労作時の息切れと易疲労感とを主訴に来院し、拡張型心筋症と診断され入院となった。入院時の脈拍112/分。血圧98/82mmHg。起坐呼吸をしている。

心不全症状と不整脈に対する薬物療法で症状が改善したため退院となった。退院2週後、出勤途中に駅で突然意識を消失し、救急搬入された病院で完全房室ブロック(Ⅲ度房室ブロック)によるアダムス・ストークス症候群と診断された。
このときの心電図はどれか。
(図あり)


1. (1)

2. (2)

③. (3)

4. (4)

問題 99

 48歳の男性。電気製品の販売員。労作時の息切れと易疲労感とを主訴に来院し、拡張型心筋症と診断され入院となった。入院時の脈拍112/分。血圧98/82mmHg。起坐呼吸をしている。

その後意識が回復し、退院に向け恒久的ペースメーカー植え込み術が行われた。
職場復帰後、売り場担当を避けた方がよい電気機器はどれか。

1. パソコン

2. 電気毛布

③. 電磁調理器

4. ICレコーダー

問題 100

 60歳の男性。会社役員。10年前にC型肝炎と診断され通院治療を続けている。1か月前の定期受診で肝細胞癌を指摘され、TAE〈肝動脈塞栓療法〉を受けることとなった。

TAEの説明で適切なのはどれか。2つ選べ

1. 腹部を穿刺して行う。

②. 治療後5~6時間穿刺部を圧迫する。

3. 治療後1日は絶食である。

④. 治療後に発熱することがある。

5. 治療ではエタノールを使用する。

問題 101

 60歳の男性。会社役員。10年前にC型肝炎と診断され通院治療を続けている。1か月前の定期受診で肝細胞癌を指摘され、TAE〈肝動脈塞栓療法〉を受けることとなった。

治療前の血液検査ではアルブミン2.8g/dl、AST〈GOT〉123IU/l、ALT〈GPT〉130IU/l、プロトロンビン活性〈PT %〉58%(基準80~120)であった。
TAE後の状態で正しいのはどれか。2つ選べ

1. プロトロンビン活性が改善する。

②. 血栓が発生する危険性がある。

③. 止血しづらい可能性がある。

4. 蛋白質合成機能が改善する。

5. ALT値が改善する。

問題 102

 60歳の男性。会社役員。10年前にC型肝炎と診断され通院治療を続けている。1か月前の定期受診で肝細胞癌を指摘され、TAE〈肝動脈塞栓療法〉を受けることとなった。

順調に経過し、明日退院予定となった。
退院指導で適切なのはどれか。

①. むくみや体重の変化に注意する。

2. 食直後の運動は効果的である。

3. 食事で鉄分の摂取を増やす。

4. 半年間の休職を勧める。

問題 103

 62歳の男性。妻との2人暮らし。55歳から高血圧で内服治療中。朝の散歩を日課としていたが、2日前から歩行時に右下肢がもつれる感じがあった。今朝の散歩時、立位がとれない状態になったため、妻に伴われて救急外来を受診した。頭部CTで左硬膜下血腫が脳実質を圧迫しており、緊急手術目的で入院した。入院時、意識は清明。体温36.7℃。呼吸数16/分。脈拍66/分。血圧140/70mmHg。経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉97%。瞳孔両側2mm、対光反射は正常。頭痛と嘔吐とはなく、全身状態も安定していた。

手術開始が2時間後と決まった。意識状態に変化はない。
手術が開始されるまでに最も出現しやすい症状はどれか。

①. 頭痛

2. 頻脈

3. 体温上昇

4. 左下肢のしびれ

問題 104

 62歳の男性。妻との2人暮らし。55歳から高血圧で内服治療中。朝の散歩を日課としていたが、2日前から歩行時に右下肢がもつれる感じがあった。今朝の散歩時、立位がとれない状態になったため、妻に伴われて救急外来を受診した。頭部CTで左硬膜下血腫が脳実質を圧迫しており、緊急手術目的で入院した。入院時、意識は清明。体温36.7℃。呼吸数16/分。脈拍66/分。血圧140/70mmHg。経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉97%。瞳孔両側2mm、対光反射は正常。頭痛と嘔吐とはなく、全身状態も安定していた。

医師から手術が必要と説明を受けた妻は「右足がもつれただけで、緊急手術になると聞いて頭が真っ白になり、医師からの説明も何も聞こえませんでした」と看護師に話す。
妻への説明で最も適切なのはどれか。

1. 「命にかかわらない右足のことは今は考えないでください」

2. 「手術は2時間後の予定ですから落ち着いてください」

③. 「手術をすれば状態が改善する可能性があります」

4. 「奥さんが動揺してはいけません」

問題 105

 62歳の男性。妻との2人暮らし。55歳から高血圧で内服治療中。朝の散歩を日課としていたが、2日前から歩行時に右下肢がもつれる感じがあった。今朝の散歩時、立位がとれない状態になったため、妻に伴われて救急外来を受診した。頭部CTで左硬膜下血腫が脳実質を圧迫しており、緊急手術目的で入院した。入院時、意識は清明。体温36.7℃。呼吸数16/分。脈拍66/分。血圧140/70mmHg。経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉97%。瞳孔両側2mm、対光反射は正常。頭痛と嘔吐とはなく、全身状態も安定していた。

左穿頭血腫洗浄ドレナージ術が施行され帰棟した。術直後の観察では、意識は刺激しなくても覚醒しているが、いまひとつはっきりしない状態である。頭痛と嘔吐とはない。体温36.7℃。呼吸数20/分。脈拍82/分。血圧190/90mmHg。経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉99%。硬膜下ドレーンから少量の排液がみられる。
術直後のアセスメントで正しいのはどれか。

①. 血圧を下げる必要がある。

2. 意識レベルはJCSⅡ-10である。

3. ベッドの30度挙上が必要である。

4. 頭蓋内圧亢進症状が出現している。

問題 106

 85歳の女性。数年前に白内障と診断された。視力障害が強くなり転倒や衝突が多くなったため、片眼(右眼)の手術予定で入院した。軽度認知症で短期記憶障害がある。

確認すべき眼症状はどれか。2つ選べ

1. 眼痛

②. 霧視

③. 羞明

4. 飛蚊症

5. 周辺視野欠損

問題 107

 85歳の女性。数年前に白内障と診断された。視力障害が強くなり転倒や衝突が多くなったため、片眼(右眼)の手術予定で入院した。軽度認知症で短期記憶障害がある。

超音波乳化吸引術・眼レンズ挿入後の術後1日。仰臥位で右眼に抗菌薬の点眼をしようとすると、その度に「何をするのよ、怖い」と叫び、払いのける。
点眼時の対応で最も適切なのはどれか。

①. 「何が怖いか教えてください」

2. 「目薬が嫌でしたらやめましょう」

3. 「部屋を暗くして休んでから目薬をしますね」

4. 「体の向きを横にして目薬を入れましょうか」

問題 108

 85歳の女性。数年前に白内障と診断された。視力障害が強くなり転倒や衝突が多くなったため、片眼(右眼)の手術予定で入院した。軽度認知症で短期記憶障害がある。

順調に経過し、術後3日で退院することとなった。
退院時の家族への説明で適切なのはどれか。

①. 便秘予防に努める。

2. なるべく自分で点眼する。

3. 退院翌日からシャワーで洗髪できる。

4. 視力が改善したので転倒の危険性は少ない。

問題 109

 4歳の男児。5日前から咳嗽と鼻汁とが出現し、食事摂取量が減っていた。本日、起床時から機嫌が悪く38.9℃の発熱がみられた。水分を与えようとしたところ突然全身がガクガクするけいれんを起こしたため、救急搬入された。

髄膜炎が疑われた。
男児にみられる可能性が高いのはどれか。2つ選べ

1. 大泉門の膨隆

②. 項部硬直

3. 眼瞼下垂

④. 嘔吐

5. 黄疸

問題 110

 4歳の男児。5日前から咳嗽と鼻汁とが出現し、食事摂取量が減っていた。本日、起床時から機嫌が悪く38.9℃の発熱がみられた。水分を与えようとしたところ突然全身がガクガクするけいれんを起こしたため、救急搬入された。

髄膜炎の確定診断のため腰椎穿刺を行うこととなった。
検査の介助を行う際の対応で適切なのはどれか。

1. 男児に腹臥位になってもらう。

2. 「痛くないから大丈夫」と説明する。

③. 穿刺する前に「チクっとするよ」と声をかける。

4. 穿刺時の抑制を家族に任せる。

問題 111

 4歳の男児。5日前から咳嗽と鼻汁とが出現し、食事摂取量が減っていた。本日、起床時から機嫌が悪く38.9℃の発熱がみられた。水分を与えようとしたところ突然全身がガクガクするけいれんを起こしたため、救急搬入された。

母親は来院時から動揺しており、診察室の中で「もっと早く病院に来れば良かった。ごめんね、ごめんね」と言って泣いている。
母親への対応で最も適切なのはどれか。

1. けいれんを止める方法について説明する。

②. 今回の受診は決して遅くはないと伝える。

3. 子どもの前で母親が泣いてはいけないと伝える。

4. 気持ちが落ち着くまで子どものケアへの参加は勧めない。

問題 112

 在胎30週2日、1,580gで出生した児。出生後、NICUに搬入された。搬入時の体温36.6℃。呼吸数48/分。心拍数118/分。先天的な異常は認められず、シングルウォールの保育器に収容されることとなった。

NICUにおけるこの児の受け入れ準備で適切なのはどれか。

1. 酸素テントを用意する。

②. 児専用の聴診器を用意する。

3. 保育器内の湿度は30%程度とする。

4. 保育器内の温度はあらかじめ30℃前後に温めておく。

問題 113

 在胎30週2日、1,580gで出生した児。出生後、NICUに搬入された。搬入時の体温36.6℃。呼吸数48/分。心拍数118/分。先天的な異常は認められず、シングルウォールの保育器に収容されることとなった。

面会に来た父親から「妻はまだ入院していて面会には来られないのですが、母乳が少しずつ出ていて、少しでも母乳をあげたいと言っています。どうしたらよいでしょうか」と相談があった。
説明で適切なのはどれか。

①. 「搾乳し冷凍した母乳を届けてください」

2. 「お母さんが退院したら授乳しに来てください」

3. 「赤ちゃんが直接母乳を飲めるようになるまで待ってください」

4. 「低出生体重児用のミルクをあげるので母乳はあげられません」

問題 114

 在胎30週2日、1,580gで出生した児。出生後、NICUに搬入された。搬入時の体温36.6℃。呼吸数48/分。心拍数118/分。先天的な異常は認められず、シングルウォールの保育器に収容されることとなった。

NICUではディベロップメンタルケアを中心とした看護を行うこととなった。
適切なのはどれか。

①. モニター音を下げる。

2. 照明を明るくしておく。

3. 母親の接触は最小限にする。

4. 決まった時間に清潔ケアを行う。

問題 115

 生後1日の女児。在胎39週5日、正常分娩で出生した。出生時体重3,300g。今朝の観察では体重3,150g。体温37.0℃。呼吸数50/分。心拍数140/分。顔面に少量の点状出血、少量の性器出血と暗緑色の便が多量に見られる。

経過のアセスメントで正しいのはどれか。2つ選べ

1. 出血傾向がみられる。

2. 便はタール便である。

③. 体温は正常範囲である。

4. 呼吸に異常がみられる。

⑤. 体重減少は生理的範囲内である。

問題 116

 生後1日の女児。在胎39週5日、正常分娩で出生した。出生時体重3,300g。今朝の観察では体重3,150g。体温37.0℃。呼吸数50/分。心拍数140/分。顔面に少量の点状出血、少量の性器出血と暗緑色の便が多量に見られる。

生後3日。体重3,100g。体温37.2℃。呼吸数32/分。心拍数130/分。顔面から胸にかけて皮膚の黄染がみられる。血清総ビリルビン9mg/dl。排尿6回、排便3回。母子同室で母乳のみを哺乳している。母親は「赤ちゃんの皮膚が昨日よりも黄色くなってきたようです」と言う。
対応で適切なのはどれか。

①. 「正常な範囲の黄疸ですよ」

2. 「新生児室で経過をみましょう」

3. 「母乳による黄疸かもしれませんね」

4. 「母乳の量が足りないかもしれませんね」

問題 117

 生後1日の女児。在胎39週5日、正常分娩で出生した。出生時体重3,300g。今朝の観察では体重3,150g。体温37.0℃。呼吸数50/分。心拍数140/分。顔面に少量の点状出血、少量の性器出血と暗緑色の便が多量に見られる。

生後5日。体重3,150g。血清総ビリルビン12mg/dl。排尿8回、排便5回。白色の眼脂が少量見られるが眼瞼結膜の充血はない。母乳のみを哺乳している。翌日、退院を予定している。
必要な処置はどれか。

1. 光線療法

2. 身長測定

3. 抗菌薬の点眼

④. ビタミンKの投与

問題 118

 37歳の女性。夫との2人暮らし。3年前の結婚を機に勤めていた会社を退職した。結婚当初から、夫の帰りが遅いことに寂しさを強く感じていた。寝つきが悪くなり、当初は350mlのビールを飲むことでよく眠れていたが、2年前からは1日平均720ml以上の焼酎を飲むようになった。半年前からは昼間でも飲酒をするようになり、飲み過ぎて記憶がなくなることもしばしばあった。10日前から食欲不振と全体倦怠感とが著しくなり、3日前から食事やアルコールの摂取ができなくなった。

本日、夫の帰宅後「家の中に虫が群がっていくのが見える」と震えながら言い、裸足で家の外に出ようとしたため、夫に伴われ救急外来を受診し、即日入院となった。入院時検査で軽度の脱水と肝機能異常とが認められた。
診断で最も考えられるのはどれか。

①. せん妄

2. 躁うつ病

3. 強迫性障害

4. コルサコフ症候群

問題 119

 37歳の女性。夫との2人暮らし。3年前の結婚を機に勤めていた会社を退職した。結婚当初から、夫の帰りが遅いことに寂しさを強く感じていた。寝つきが悪くなり、当初は350mlのビールを飲むことでよく眠れていたが、2年前からは1日平均720ml以上の焼酎を飲むようになった。半年前からは昼間でも飲酒をするようになり、飲み過ぎて記憶がなくなることもしばしばあった。10日前から食欲不振と全体倦怠感とが著しくなり、3日前から食事やアルコールの摂取ができなくなった。

入院10日、気分不快の訴えは消失し、病棟内でも落ち着いて過ごせている。入院時に認められた脱水や肝機能障害もほぼ改善した。看護師が声をかけたところ、「今まで黙っていましたが、かなり前からあまり眠れていないのです」と相談があった。
対応で最も適切なのはどれか。

1. 「体に問題はないから大丈夫ですよ」

2. 「寝る前に温かいものを飲めば眠れますよ」

③. 「主治医に、お薬の相談をしてみましょう」

4. 「朝早く起きるようにしなければいけませんね」

問題 120

 37歳の女性。夫との2人暮らし。3年前の結婚を機に勤めていた会社を退職した。結婚当初から、夫の帰りが遅いことに寂しさを強く感じていた。寝つきが悪くなり、当初は350mlのビールを飲むことでよく眠れていたが、2年前からは1日平均720ml以上の焼酎を飲むようになった。半年前からは昼間でも飲酒をするようになり、飲み過ぎて記憶がなくなることもしばしばあった。10日前から食欲不振と全体倦怠感とが著しくなり、3日前から食事やアルコールの摂取ができなくなった。

同日、この患者から「どうしてこのようなことになってしまったのかわかりません。これからどうすればよいのでしょう」と相談があった。
対応で最も適切なのはどれか。

1. 肝機能は改善していると話す。

2. 何も心配することはないと話す。

3. 適度な飲酒を心がけるように話す。

④. アルコール専門治療について説明する。

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